会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方
著者:大手町のランダムウォーカー
オススメ度:★★★★☆
読了時間:3.5時間
対象:個人投資家、社長、事業を始めたい人、経理担当など
大手町のランダムウォーカー
Twitterでは毎週日曜日の21時にクイズ形式で決算書の読み方を解説しています。
■Chapter 0 introduction;決算書の全体像って?
■Chapter 1 貸借対照表(B/S)ってどんなもの?
■Chapter 2 損益計算書(P/L)ってどんなもの?
■Chapter 3 キャッシュ・フロー計算書(C/S)ってどんなもの?
■Chapter 4 B/S+P/L複合問題に挑め!
Chapter 1
B/Sの解説の手法として
メルカリ、ブックオフ
それぞれの一見近い業種でも決算書から紐解かれるビジネスモデルの解説を行う。
Chapter 2
Chapter 1と同様の手法の解説。
資生堂のP/L。資生堂の売上原価の原価のほとんどが水なので原価は安いと書かれていて面白かった。ほとんどが宣伝、広告などになっていて原価率23%, 販売管理69%,利益率8%となる。
全てクイズ形式でその後解説に入る。
Chapter 3
キャッシュフローの大まかな形で6種類に分類
① 健全型
② 積極型 :楽天など
③ 改善型 :メルカリ
④ 衰退型
⑤ 勝負型
⑥ 救済型 :2016年の時の東芝
このChapterが一番参考になった。特にベンチャー企業などは⑤勝負型で先行投資がかさむ、などプロが見れば会社の状況や今後を素人よりも正確に把握できるだろう。
株を買うのもほどほどにしておこうと思ったし、私のような素人が投資をするなら無難に投資信託買っといたほうがトータル良いような気がします。
Chapter 4
B/SとP/Lの両方を併せて解説。東急グループの収益源やイオングループの収益源なんかは新しい発見であった。
他に一見似ている楽天とアマゾンの比較がされている。
企業を考えている人や経理担当、簿記を勉強し始めた人、個人投資家でこういったお金の知識の初心者は一度読んでみると非常に参考になるだろう。
この分野の本はとっつきにくいが、実際の会社の決算書を解説しているという点で身近に感じられるし、具体性を持って理解できるので入門書として読んでみてはいかがだろうか?