医師の本棚

30代の男性医師。読んだ本の感想や医療情報、医学部受験のことを思うままに書きます。

医学生の生活

 医学生の生活ってどんな感じでしょうか?

おそらくは普通の大学生とは少し特殊だと思います。

普通の大学生と違うところ

  1. 6年ある
  2. ほとんどの生徒が何らかの部活に所属
  3. 高校時代はガリ
  4. 親はある程度金持ち(私立医なら全員がボンボン)
  5. 浪人多い(旧帝医学部はそうでもないが)University, Lecture, Campus, Education, People, Seminar

ちなみに勉強忙しくて他のことが出来ない。とか、そんなことは全くない。

上に挙げたある意味で特殊な学生が約100人が閉じ込められる環境に置かれて、他の学部と交流が少ないまま6年間をともにする、という環境になります。

 

まずは医学部には切っても切れない部活に関して書きます。

部活

各部活によって温度差があります。

飲み会が激しい(昔ながらの一気飲み)部活から草食系の部活など色々あります。

先輩や後輩と話すときは自己紹介の時には〇〇部の△△です。

という様に自己紹介するぐらい、どの部活に所属するかは6年間を生き抜く上で重要になります。

部活の同期とソリが合わなかったり、部活の雰囲気が合わなければまさに地獄です。

サークルの様に幽霊化して、そのままfade out、という様な訳にはいかないです。

ヤ◯ザの様に世界の様に、けじめみたいな感じで正式に退部を認めてもらう必要があります。 

ブラックな部活では退部すると決まったら、一人一人自分で先輩に電話して「辞めます」みたいに電話しないといけなかったりします。ちなみに私はブラックな部活に6年在籍したので、がっつり6年染まりました。

 

退部して、他の部活に入るという人ももちろんいるのはいます。

しかし、それでも気まずい人と気まずくなく、辞めた部活と新しく入った部活のメンバーみんなと仲良くできるかはその人のキャラクターによります。

 

なぜ部活に入るのか?

4月になると強烈に色んな部活から勧誘を受けます。

私の場合は、部活のことなど全く知らずに4月を迎えました。

入学式の出口のところで、いろいろな部活が新入生を熱心に勧誘してきます。

飲み会であったり、スポーツの企画であったり、色々な企画を開いてくれます。

その時にいろいろな先輩に話を聞いて医学生の実態を少しずつ知ることになります。

 

なぜ部活に入るのか?と言われると、うまく説明できませんがほとんどの人が入るからではないでしょうか。

男子学生の場合は少しかじっていたスポーツの部活に入るか、初心者からでも出来そうな部活に入ることが多いです。

みんな入るし、とりあえずどこかに所属しようという空気になるので4月の新入生同士の会話のメインはどの部活に入るか?というのがメインの話題になります。

部活に属することがもちろんリスク(ブラックかもしれない)にはなりますが、属さないと、孤立してしまうし、他学部との交流も自分から積極的に動かないとありません。

なので、部活に入らないこともリスクになります。

そんな感じでどこかの部活に属する人がほとんどです。

 

メリット

横の関係

同期と6年間、苦楽を共にします。友達もできるし、それなりに楽しいです。

ちなみに私は6年間がっつりブラックな部活に属しましたが、それなりに楽しかったですし、同期のメンバーとも時には喧嘩もしましたが、仲良くできました。

縦の関係

高校時代はガリ勉が多いです。なので先輩や後輩など、縦の関係が大学で初めて、という学生もそれなりにいます。

1浪、2浪なんかはざらにいるので年下の先輩なんていうのはよくあることです。

しかし、先輩後輩関係は医学部の学年で決まります。

年齢ではありません。縦の関係はあっていいものだと思います。

頼りになる先輩も一人はいるだろうし、仲が良くなる後輩なんかも可愛いもんだし、一緒に遊ぶのもいいものです。

 

勉強に関しては部活のメリットはあまりないです。過去問なんかは同級生から手に入るので、部活に入っていないと手に入らないなんてことはないです。

デメリット

とにかく時間がとられます。

今考えると、どう考えても非効率なしきたりがあったり、お金もかなりかかります(実家はだいたいある程度裕福ですが)。

また、医学部という狭い空間の中で、さらにその中の部活という、もっと限られた集団で一緒に長時間を過ごす必要があります。

なので、周りと上手く馴染めないと地獄の様な期間を過ごす様になりますし、簡単に辞められません。

4月から5月の連休明けぐらいにはどこの部活に所属するかを宣言しないといけないので最初の選択で失敗すると結構しんどい目に合います。

 

少し特殊な医学生、というのは部活とは切っても切れない関係にあります。