医師の本棚

30代の男性医師。読んだ本の感想や医療情報、医学部受験のことを思うままに書きます。

研修医 オススメ研修先

研修医ってドラマでよくやってるけど、実際どんな感じか興味がある人

もうすぐ研修医になる人

今研修医だけど、10年前の研修は今とどう違うか知りたい

 

そんな人たちに読んでもらえたらと思います。

今は外科医としてそれなりにキャリアを積みましたが、

研修医のフレッシュな頃を振り返ります。

初期研修制度

 

初期研修のシステムは2004年から始まった制度で、内科になる人、外科になる人全員が一通りの科をローテートするシステムです。

将来的に内科になる医師も外科になる医師も全員が、メジャーの内科(消化器内科、循環器内科、呼吸器内科など)、救急科、麻酔科、僻地医療、産婦人科、小児科を一通り勉強する必要があります。

初期研修では大学病院や中規模以上の一般病院が研修医を受け入れます。

人気のある一般病院は倍率が高く、希望が殺到するので取り合いになります。

都内などの立地が良い病院は倍率が高くなる傾向があります。

他にも、都心から離れていても独自のカリキュラムをしっかりPRしている施設は学生からは人気があります。

 

初期研修で競争があるのですが、医師としての資質を問われる際には、初期研修をどこでやったか、ということはあまり重視されません。

その後の医者人生においてはほとんど関係ないと思います。

立地、給料で、先輩等、何を基準で選んでも、初期研修は楽しく仕事できます。

どこの病院で初期研修をしたかよりも、研修医の頃の同期や、その時に知り合った医師など、その施設でどんな人と出会って、どんな勉強をしたか?の方が重視される様に思います。

オススメ研修病院

初期研修をどこでやるかは大きな問題ないとは思います。

しかし、私個人としては市中の一般病院をお勧めします。

大学病院はおすすめできません。

手技や当直の救急外来は大学病院よりも、一般病院の方が早く経験できます。

また、書類仕事や無駄な仕事はコメディカルがこなしてくれます。

 

一般病院の中でも早く臨床能力を身に付けたい人には

いわゆるマッチングのランキング上位のブランド病院はあまりオススメしません。

ブランド病院は若手医師や中堅医師にとっても人気で、3から7年目ぐらいの若手医師も多く集まっているので、手技がなかなか回って来ないのです。

特に外科の場合はアッペ、ヘルニア、ラパ胆の様な手術は若手医師の症例になってしまいます。なので初期研修医の出番は少なくなってしまうのです。

 

よってオススメの病院は、郊外の中規模くらい(300-500床)の病院が良いでしょう。

 少し雑な病院、ぐらいの方が研修医にもチャンスは巡ってくるように思います。

どんな病院を選んでも初期研修はいい思い出になっている人の方が多い様に思います。

 

白衣の微笑む女医