がんサバイバーに向けて 検査の延期
がんサバイバーとは名前からがんが治癒した人だけを意味すると誤解を受け易いですが、そうではありません。
がんと診断された直後から、治療中の人、治療後から経過観察されている人たちも含めて、がんサバイバーと呼ばれています。
今回のコロナウイルスの流行のせいで医療機関は皮肉にも非常に危険な場所となっていることは否定できません。
病院こそコロナの最もリスキーな場所である点は否定できません。
そういう理由から本来病院を受診予定であった人たちの中にも、患者側からキャンセルする人が一定の割合で存在します。
気持ちは非常によく分かりますし、致し方ないことでしょう。
医者側(勤務医)の気持ち
正直にいうと、忙しい外来の予約が減るので少し仕事が楽になります。
しかも患者側からの希望なので、こちらからお願いしたわけでもなんでもないわけなので、責任はコロナウイルス、患者さん側ということになります。
ですので、なんというか、キャンセルされても痛くはありません。
例えばがんの術後の定期検査なんかは検査を受けなくても大丈夫な例も相当数あるし、医師側もあまり心配していないケースも結構あったりするので延期しても大丈夫だろう、キャンセルされても数ヶ月後に忘れずに受診してもらえたら問題ないだろう。
と思う次第です。
しかしながら、稀にそうではないケースがあります。癌でいうと再発のリスクが高いし、前回の検査で少し疑わしいが確定に至っていないため、今回検査を予定していた。というケースも当然存在します。
そういう症例の場合は、多少のコロナウイルスの危険のある病院であっても、きちんと検査を受けて結果説明を聞いておく方が良いでしょう。
患者側の認識
患者側からは、医師がどういう気持ちで検査を予定したかを医師は伝えているはずですが、理解できていなかったり、勘違いしていたりするケースがあるのが現状です。
しかも、患者側もコロナウイルスに対して過剰に恐れるあまり、自分ががんサバイバーであることよりもコロナウイルス自体のリスクの方が大きいと判断してしまうケースが当然あります。
そもそもコロナウイルスの感染が確認されていない地域の病院はそれほど危険でしょうか?
がんの予定されていた検査を延期することに危険はないのか?
答えはその患者が住む地域にもよるし、その患者が罹患しているがんの種類にもよるし、がんのステージにもよるでしょう。
要は、人によります。
なので、病院の受診を延期する、という判断自体は否定しませんが、延期して良いかは医師に確認してもらうと良いでしょう。
当然、医師と直接連絡を取るのは難しいと考えられますので、事務を通してでも、検査の延期が妥当かを確認して、検査を延期しても良いと判断した場合は積極的に延期しましょう。