医師の本棚

30代の男性医師。読んだ本の感想や医療情報、医学部受験のことを思うままに書きます。

物理 参考書 おすすめ

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そもそも物理選択で大丈夫か?

物理はセンスがかなり必要である。物理と数学はかなり相関すると考えている。

数学苦手で、物理もセンスがないなと感じている人はガチで物理で0点になる人がいるので、おとなしく生物選択をすべきと思われる。

物理がセンスだという理由に関してですが、以下、独断と偏見で考察を書きます。自然現象を数式で表現する、というのが物理科目だと思いますが、その過程で得意、不得意が明確に出るからではないでしょうか。そこは、はっきり言って先天的な因子があるので、努力でどうにでもなるものではないでしょう。

逆に物理が得意な人は、難関大学の試験であっても満点を狙える科目である。

 

現に東大理科3類を含めて、医学部に合格している受験生はほとんど物理選択である。

要は、物理と数学が苦手な人は医学部合格には当然不利になるからだと思われる。

それでも、医学部は生物で入学している人も一定数いるので、物理が向いていなければ切り替えも必要と思います。

おすすめ:実戦物理重要問題集ー物理基礎・物理(2020)

色々難しいとは思いますが、基本的には物理は満点を取るつもりで勉強すべきである。

物理で勉強する数式の意味が理解できる様なら、数学にかける時間よりも、少ない時間で物理の高得点が取りやすい科目だろう。

要は、コスパがいい科目である。

 

重要問題集が全て解ける様になれば、東大や京大以外なら満点を狙える様になると考える。

本書は初級レベルの問題から、難関大学の二次試験の問題レベルまで解ける様に編集されている。とにかくこの一冊をマスターすればセンター、二次試験は基本的には大丈夫だと思います。

おすすめしない:難問題の系統とその解き方

通称、なんけい。

難問の問題集であり、普通の受験生には全くオススメしない。

各問題、それなりのボリュームであり受験レベルとしては難しすぎる。

解説も親切じゃなく、硬い文章で、分かるよね?的な感じ。

あれが解けなくても地方の国立医学部とか理三以外の東大ぐらいは問題ありません。

第3版は2019年3月に改定されたものです。 

私の高校の頃のものはもっと表紙が殺伐としていました。

私は高校生の頃にチャレンジしたけど途中で挫折しました。

力学の一部の、ここだけ!の様なピンポイントで使うといいかもしれませんが、全部をマスターする必要は全くないと思います。

全てマスターする時間があるなら他の教科に時間を割くべきでしょう。

ほとんどの受験生はこちらで十分だと思います。重要問題集なら、なんけい一回やる間に、4,5回一周できるんじゃないでしょうか。

 体験談

私の高校の学年トップクラスの生徒はなんけいを非常にいい問題集だと絶賛していました。

高3の春には模試で東大確実だったレベルの生徒でした。理系科目が非常に得意で、なんけい1問1問が、これまで曖昧になっていたところが、綺麗に整理される様になる!とレベルの高い発言をしていたのを記憶しています。

そのハイレベルの生徒は最後の東大模試で東大理科3類でB判定を出していました。

医師志望ではなかったので、当然の様に理科一類に合格していましたが。理科三類A判定を楽勝で出す生徒もいるので、まだまだ上は世の中にはいるのでしょうが。

とにかく、それぐらい物理、数学のセンスがある学生にとっては、なんけいは良書に感じる様です。

 

東京大学京都大学旧帝大医学部レベルを目指しており、理系科目に自信がある方は一冊持っておいてピンポイントで問題を解くといいかと思います。

それ以外の人はよっぽどのことがない限りは手を出す必要はないと思われます。

 

繰り返す様ですが、成績上位の生徒の真似する必要は全くありません。

自分にあった勉強法や自分に見合ったレベルの勉強をするべきです。