コロナウイルス 症状
コロナウイルスの症状を日本内科学会誌が特集でまとめて発刊しました。
それなりに信用のできる情報ソースと考えられるのでまとめさせて頂きました。
要旨
- 2019年12月に最初に報告された
- 中国湖北省武漢市で発生した原因不明の肺炎
- 2020年1月 新型コロナウイルス感染症と判明
- 当初は重症例が報告された
- 軽症例や無症状のウイルス保有者の存在が明らかになり、患者数が爆発的に増加
臨床症状
潜伏期間は4ー7日。
初発症状は発熱(98.6%)、倦怠感(69.6%)、乾性咳嗽(59.4%)、食欲不振(39.9%)、筋肉痛(34.8%)、呼吸困難(31.2%)、喀痰(26.8%)、咽頭痛(17.4%)等です。
これだけを読むと普通の風邪とどう違うのか、説明できる医師はいない様に思います。
重症例はどの様な人か?
ICU治療が必要であった重症例 VS それ以外
- 年齢中央値 (66歳 VS 51歳)
- 基礎疾患率 (72.2% VS 37.3% )
- 呼吸困難の頻度 (63.9% VS 19.6%)
検査所見としては死亡例では好中球上昇、リンパ球減少、Dダイマー上昇、BUN、Cre上昇など。
検査所見も死亡例は特異的なマーカーがない様な印象です。
約95%が軽症、中等症の様ですが、5%は重症になります。
感染予防
感染経路はいまだに十分に解明しているとは言い難い。
米国疾病予防管理センターが推奨している対策は以下になります。
- 確定患者と疑い患者を早期にトリアージして隔離
- 患者は換気された個室に
- 医療従事者は医療用マスク、目の保護、顔の保護、長袖ガウン、手袋
- 聴診器や血圧計は個人専用
- 陰圧室でNー95
などになります。当然、うがい、手洗いは基本中の基本です。
治療
先日、中国から治療効果のある薬の報道がありましたが、現時点での内科学会誌からの情報をまとめます。
インフルエンザ薬、抗菌薬、ステロイドなどが使用されたが、有効性は不明である。
重症肺炎に対しては、最重症の例ではECMO(体外式膜型人工肺)を用いることもある。
非常に感染力が強く、感染者の3−5%が重症となり、死亡例が徐々に増加傾向であり、経済にも非常に大きな影響を与えています。
日本の対応に関しては、賛否両論ありますが、個人的にはそれなりの正解を出していると考えています。
どの検査も偽陽性、偽陰性がありますが、陽性、偽陽性でも無症状なら自宅で大人しくする必要があります。要は症状次第で症状がない人は家にいなさい、ということになります。
よって無症状の人に検査をする意味がない!
という見解に関しては、個人的に賛同しています。
不安を煽っても意味がないです。しかも、検査で陰性であっても偽陰性かもしれないのでコロナウイルスの感染が否定できるわけではありません。
よって、検査だけに頼るのは危険だと考えられます。
以上、参考にして下さい。