癌の術後の検査について
癌の術後は手術が終わってから再発がないかを定期的に検査を行います。
特に胃癌や大腸癌などの消化器癌に関しての記事を書きます。
手術を受けたらいつまで検査を受け続けなければならないか?
基本的には胃がんや大腸がんの手術を受けた場合は手術を受けてから5年間は再発がないかを検査して行きます。
なぜ5年かというと、再発は術後3年以内に85%,術後5年以内に95%以上が出現した。また、術後5年を超えてからの再発は全症例の1%以下であった。*1
というデータがあるからです。ですので、手術を受けた患者さんが手術から5年経過して再発がないことを検査で確認すれば、「おめでとうございます。これで再発なく5年経過しました。これからも健康には気をつけてください」と説明しています。
どんな検査?
基本的には
再発があったり、術後の抗がん剤を投与されていた場合やより再発のリスクが高かったりする場合はさらに密に定期的な検査が必要な場合があります。
さらに、CTで再発が疑われる際にMRIやPET-CT検査が追加されたり、エコー検査を追加されたりすることはありますが、基本的には問診、採血、CT、カメラが主軸になります。
今回コロナウイルスのため外出が自粛されており、不要不急の外出を控える様に政府から要請されました。そのため、検査を延期するように、病院側から連絡したりして対応しました。
基本的には再発の可能性が低い早期癌術後の人は延期していました。
少し心配なのは、結構再発のリスクが高いと心配しているのに患者さん側からコロナが不安だからとキャンセルして自己判断で延期してしまった人もいる点です。
きちんとコロナウイルスが落ち着いたらきちんと病院には受診するようにした方がいいと思います。
特に人が集まる病院を受診するのが不安な人や、病院へ行くまでに満員電車に乗らないといけないような人は、近くの医院で血液検査だけでも受けるといいと思います。開業医の先生のところでも腫瘍マーカーのCEA, CA19-9ぐらいはごくごくありふれた検査なので測定できるはずです。
この様な時だからこそ、人混みを避けるのも大事なことだとは思います。