医師の本棚

30代の男性医師。読んだ本の感想や医療情報、医学部受験のことを思うままに書きます。

橋元の物理基礎をはじめから丁寧に 物理

対象:物理を受験に使う高校生

 

 
 
橋元淳一郎

東進ハイスクールの物理担当。私は講義を少し受けたことがある。

ぶっちゃけ普通である。

参考書云々よりも、苑田尚之先生の講義を受けたほうが良い。

苑田尚之

CMで一度は見たことがある人も多いかもしれない。

かなりインパクトのあるビジュアルに仕上がっており、胡散臭さ満載だが、講義はカリスマ的に分かりやすい。この先生の講義で物理が開眼する生徒も現れるぐらいだ。『そのだなおゆき』と読む。

講師紹介のところには『東大』『ハイレベル』『微分積分』など、すっと講義を受けようという気にはならない文言が多い。しかし、気軽に受けることをお勧めする。

非常に分かりやすく解説してくれるので心配は無用だ。

私は夏期講習で波動の分野だけ講義を受けた。

位相差をもとに考える、波動なんて簡単だ。と言い切って講義を進めていた。

この講義のおかげで、物理の波動はめちゃくちゃ得意になった。力学、電気を受ける機会がなかったことは悔やまれた。

苑田先生の講義を受ける機会がある人は迷わず受講するべきである。

doctor-dokusyo.hatenablog.com

物理の初学者にまず問いたいのは、本当に物理選択でいいか?生物選択に乗り換える選択もありである。

物理は気を付けないと本当に0点になる人がいる。特に理系科目がずっと苦手で数学も苦手、物理も厳しいけど。という人は本当に物理選択でいいかをよく検討すべきである。努力しても得意にはならない可能性が高いし、かなりの時間が無駄になる可能性がある。

生物は物理ほどの先天的な因子は少ないと思うが、物理は先天的な能力がかなりのウェイトを占めることは肝に命じておくべきだ。

 

本書は非常に基礎的な概念を分かりやすく解説している参考書である。

概念を解る本としてはそれなりにお勧め出来る。

 

参考書としてはいい本であるが、演習問題は個人的には重要問題集が圧倒的にオススメである。

別記事にも書いているので参考にして頂けたら良いが、難問題の系統とその解き方、という上級者向けの問題集を手を出すのは辞めておいた方が良いだろう。


現役生でセンスに溢れていて、既に東大は楽勝、ぐらいのレベルの生徒のみが手を出すことを許されるレベルだろう。

医学部志望の人は、センター試験の文系対策など、ほかにやることがもっとあるはずである。