資産運用 医学生・若手医師のための誰も教えてくれなかったおカネの話
著者: Dr.K
オススメ度: ★★★★☆
読了時間:2時間半
対象:医学生、若手医師
著者
大阪の30代の呼吸器内科(ウワサ)
Twitter: @Invesdoctor インヴェスドクター(ウワサ)
医師向け書籍
まさに医師向けに書かれている本。
しかも、タイトル通りの医学生や若手医師向けの本である。
なので医師でなければピンと来ない内容も多いので、その点は読む前に注意して置かれるといいだろう。
医師向けのお得なサイト、医師特有の支出に対する節約法などの情報も書かれている。
私自身、もっと早く読んでおけばと思う内容がいくつかあった。
投資に関して
著者はリーマンショック後に日本株を始め、現在の資産は約5億と言われている(Twitterのインヴェスドクター情報)。
しかしながら、日本株はしっかり勉強して投資すれば成果が出ると述べている。
(具体的な投資法にはあまり言及はしていない)
特に医師ならば、医師の特性上はさらに有利なはず。とのこと。
ただし、もちろんしっかりと時間をかけて勉強する必要がある。
よって本業が忙しいと、なおさら真似はできない。
著者は本人の努力はもちろんのことであるが、投資のセンスは抜群であろうと思う。
そして何よりも日本株を開始する時期にも恵まれていたことが推察できる。
リーマンショックの頃に株を始めて、アベノミクスの時流に乗ることができた。
時流に乗りつつ、医師の給料の余剰分をしっかりと投資に回すことで、現在の資産を築いたと思われる。
そういう背景があるので、今後も同じ状況が続くことはないことは理解しておく必要がある。
注意点
基本的には医師ならば一度読んでおいて損はないと思われる。
しかしながら、オススメの投資方法が書かれているものではないし、資産形成のおおよそが分かる、というものではない。
具体的にこういう投資をした方が良い、的なことは特に書かれていない。
あえて言うなら、著者はひふみ投信が好きな様であり、自身でもひふみ投信の積み立てを行なっている様である。
アクティブファンドには賛否両論あると思うが、ひふみ投信はアクティブファンドに分類される。
本書はDr. Kの様な資産家になりたい、という人向けの本ではない。
それよりも、金融知識の乏しい医師が、仕事を生かしつつ金融の知識をつけてより良い人生、より良い医療を目指すことを目的に書かれた本の様に思う。