大腸がん検診 大腸カメラ
検診
検診には段階によって一次、二次、三次に分けられます。
- 一次予防 病気の発生を防ぐ
- 二次予防 早期発見、早期治療
- 三次予防 病気が進行した後の、後遺症治療、再発防止、リハビリテーション
それぞれ、どこの段階の予防をしているかを明確に意識すると良いでしょう。
例えば、、、
【一次予防】
喉頭がん: 禁煙
大腸がん: 節度のある摂取、 禁煙、 赤肉(牛、豚)や加工肉(ベーコン、
ハム)を控える、 肥満にならない
など。大腸がんは原因が多様で、遺伝の因子もあるので完全に防ぐのは無理。
「肥満にならない」なんていうのは、言うのは簡単ですが、実行できる人はあまりいないのはみなさんが知っての通りでしょう。
▶️ 大腸がんは二次予防が大事
【二次予防】
大腸がんの二次予防には
- 問診
- 便潜血
- 大腸カメラ
になります。
別記事にも書いてありますが、厚生労働省が推奨している大腸がん検診は
40歳以上が年に1回、問診と便潜血検査
ということになります。
便潜血
便の表面を採便用の棒でまんべんなくこすり、通常2日間分の便を採取します。食事制限の必要もない簡単な検査です。
非常に簡便で、感度も非常に高いので個人的にも非常にオススメの検査です。
2日分ということは、合計で2回行うことになりますが、1回でも陽性(血が混じる)と次は精密検査になります。
実際は痔や拭いた時に血が付着したため便潜血が陽性となることも多い(いわゆる偽陽性)ですが、精密検査は必ず受けるべきです。
大腸がんの感度(1日法)30-56%、特異度96-97%、感度(2日法、3日法)で感度83-92%、特異度90-96%。*1
もちろん精密検査は大腸カメラになります。
便潜血で2回中1回でも陽性であった場合は大腸カメラが推奨されます。
大腸カメラ
大腸がん、および1cm以上の大腸腺腫(大腸がんの前癌状態)の感度は79-100%、特異度は病変の特性上、言及されていません。*2
こういうデータはありますが、大腸カメラを受けておけば、大腸がんを見逃されることはかなり少ないです。
しかも、大腸がんの前癌病変である腺腫(大腸ポリープ)をそのまま切除して治療ができます。
そうやって前癌病変であるポリープを定期的に切除していけば、大腸がんになるリスクはかなり抑えることができます。
便潜血だけでなく、大腸カメラの2段構えで検診を受けることは非常に有用だと思われます。